事件や事故など、いわゆる「不祥事」を起こした芸人さんは、数多くおられます。2016年12月、ノンスタイル井上さんの事故の件も記憶に新しいところですよね。
しかし、きちんと償うべき罪は償い、反省すべきところは反省して、見事芸人として復活を遂げている方も少なくありません。
芸人さんが不祥事から立ち直るには、何が必要なのか?過去を振り返り、考察してみました。
それではチェックしていきましょう!
[目次]
不祥事を起こした芸人一覧
若手から大御所まで、不祥事を起こした有名どころの芸人さんを列挙してみました。
ビートたけし:フライデー襲撃事件
1986年、当時ビートたけしさんが雑誌「フライデー」編集部を襲撃という有名すぎるエピソード。ことの発端は、たけしさんと交際していた女性がフライデーの記者に執拗な取材を受け、結果怪我を負わされたことにあると伝えられていますよね。
それに激怒したたけしさんが、たけし軍団を引き連れ、編集部のある講談社を襲撃。逮捕となり、懲役6か月、執行猶予2年の判決が下されました。
板尾創路:未成年の事件
1994年、18歳未満の少女にわいせつな行為をしたとして、青少年健全育成条例違反容疑で逮捕、罰金30万円の処分を受けることに。
この少女が自分の年齢を偽っていたことが判明し、板尾さんも少女が18歳未満だと知らなかったということもあり、吉本側も契約解除までには至らず、謹慎処分を受けるに留まりました。
中川家礼二:暴行事件
2003年、酒の席で21歳の女性とトラブルに。逮捕等には至りませんでしたが、吉本興業は中川家を活動停止処分にしました。
どぶろっく江口:外来種被害防止法違反
2014年、特定外来生物であるカミツキガメを届け出せず飼育したことにより、外来種被害防止法違反で書類送検されました。
極楽とんぼ山本:未成年の事件
2006年、未成年者との飲酒行為及び淫らな行為をしたとして、書類送検されました。
上記はほんの一部です。
ここでは、不祥事後も一線で活躍されている方を挙げてみました。「ん?山本さんて…」と思われた方、今はとりあえず置いといて下さい。後で触れますね。
不祥事ないのに?2700が挙がるワケ
あと、何故か、芸人さんの不祥事で調べると2700の名前がチラホラ…
彼らは、不祥事らしい不祥事は起こしていないんですけどね。
こちらの、ツイッターが炎上したことに関係するのかな?
騒動の起こりは2011年9月23日に行われたコント日本一を決める「キングオブコント2011」。「2700」は準優勝と健闘したが、ブログに「面白くなかった」など否定のコメント来た。八十島さんは激怒し、「直接会いにこい! 吉本の劇場に遊びにこいバカタレ!」などと書いたため反感を呼び1万超のコメントが殺到。さらに八十島さんがブログで「反論」する騒ぎになっている。
出典:http://news.livedoor.com/article/detail/5893231/
芸人の不祥事、その時相方や周りの芸人は?
不祥事を起こした後、世間に受け入れられるか否かは、事件の内容云々というよりは、その背景も関係しているように思われます。
例えば、ビートたけしさんの事件。マスコミの取材により交際女性が怪我をさせられたら、誰だって怒りを覚えるでしょう。事件そのものに、同情の余地があると言えます。
この事件には、当時から賛否両論ありました。
しかし、今もなおたけしさんが芸人(もはやそれを超越されてますが)として活躍されているのも、人並み外れたその才能を世間が認めていたからだと考えられます。
板尾さんが不祥事後、早期に復帰できたのも、その才能を評価してくれる人がいたからでしょう。
事件当時、板尾さんは大人気テレビ番組「ダウンタウンのごっつええ感じ」のレギュラーメンバーでした。
板尾さんの飄々とした独特なキャラクターは、ダウンタウンからも高い評価を得ていたらしく、特に松本人志さんが、板尾さんの芸人としての復帰にあたり強く働きかけたと言われています。
板尾さんと極楽山本さんの違い
出典:http://www.entertainment-world-media.com/comedian/6836/
一方、同じような未成年に対しての事件を起こした極楽とんぼの山本圭壱さん。
2016年8月、古巣の「めちゃめちゃイケてる!」で約10年ぶりにテレビ出演を果たしましたが、それ以降、テレビで見る機会はまだありません。
残念ながら、山本さんには、無事復帰を果たした他の芸人さんと比べて、一般人にその芸を支持する層が少ないのかもしれません。
加藤さんの「極楽とんぼ」にかける想いには感動しましたが、その想いを受け取る覚悟が、少なくともあのめちゃイケ放送時の山本さんには、無いように見受けられました。
加藤さん自身も怒っていましたが、めちゃイケメンバーの前に初めて現れた時のヘラヘラした態度、あれでは世間にも受け入れられませんよね。
もちろん本人の気持ちはわかりませんが、そのように見えてしまったことはとても残念なことです。
復帰のカギは人望と才能!?
やはり、事件を起こした以上、反省の態度は必要です。
それにプラスして、どれだけ周りの人間の人望を得られているか。また、その才能を認められているか。
これが、芸人として復帰できるか否かの境界線であるように思われます。
次は、不祥事から復活したコンビたちを少し掘り下げてみましょう。
不祥事からの復帰~アキナの場合~
2016年M-1での決勝戦も記憶に新しいアキナ。今まさに波に乗っているアキナですが、彼らは元々「ソーセージ」というトリオでした。
山名さんと秋山さん、そして、藤本聖(たかし)さんです。
上記の動画、藤本さんの女装がキレイすぎる( *´艸`)この他にも、ソーセージの親子ネタとか好きだったなあー。
2011年には第32回ABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞を受賞。実力もあり、深夜に冠番組を持つなど、人気芸人への道を着実に進んでいました。
そんな時に、藤本さんが暴行事件を起こしてしまいます。
大阪府警南署は2日、知人女性に暴行しけがを負わせたとして、傷害の疑いで住所不定、「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」所属のお笑いタレント藤本聖容疑者(27)を逮捕した。南署によると、藤本容疑者はお笑いグループ、ソーセージのメンバー。「殴ったり蹴ったりするなどの暴力を振るった覚えはありません」と容疑を否認している。南署は藤本容疑者が同日夜に大阪市内のビルで公演を終えた後に逮捕した。
出典:http://www.nikkansports.com/entertainment/news/f-et-tp0-20120703-976835.html
藤本さんは不起訴処分になったものの、無期限の謹慎処分に。
しばらく山名さんと秋山さんの2人で活動を続けていましたが、3人で話し合った結果、藤本さんの希望もあり、解散に至りました。
本当は、解散したくなかったのではないか、と私は考えます。しかし、藤本さんは、自分の過ちに2人を巻き込みたくなくて、解散を申し出たのではないかと。
2016年8月に、プラン9久馬さんのイベントでソーセージが一夜限りの復活を果たしました。その時のやり取りの様子を知って、そう思いました。
山名「久しぶりにネタやってる藤本の横顔見ました」
秋山「(山名に向かって)ちょっと泣いてなかった?」
山名「泣いてへんわ!当時、一番怒ってたん俺やで!?」
出典:http://owarairepo.blog.fc2.com/blog-entry-1102.html
解散後、山名さんと秋山さんでアキナを結成、その活躍ぶりは先に述べた通りです。
一方、当事者の藤本さんは、1年間の謹慎ののち、芸人に復帰。現在は「ジュリエッタ」というコンビで活動されています。
3人の掛け合いの様子からも、辛い時期を乗り越えて、互いに新たな関係を築けている様子がうかがえます。
不祥事からの復帰~メッセンジャー黒田の場合~
関西では幅広い年齢層に人気のメッセンジャー。
ドスの効いたダミ声が持ち味のメッセンジャーのボケ担当、黒田さんは、ピンでMCの仕事をいくつもこなし、確固たる地位を築いていました。
しかし、2009年、自らが暴力沙汰を起こしてしまいます。
大阪・ミナミのガールズバーで暴力事件を起こし、先月26日に逮捕されたお笑いコンビ・メッセンジャーの黒田有が12日、同日までに被害者側との示談が成立していたことなどから大阪地検より起訴猶予処分となり、釈放されたことを受け、所属事務所のよしもとクリエイティブ・エージェンシーは同日、黒田に対し「厳重注意の上、当面の間、謹慎」との処分を下すと発表した。
出典:http://www.oricon.co.jp/news/72410/full/
これにより、芸能活動を自粛することになってしまいました。
黒田さんの謹慎中、それまで正直言って少し印象の薄かった相方のあいはらさんの姿を、よくテレビで見るようになったと記憶しています。
メッセンジャーあいはらとして、黒田さんの帰る場所を、しっかりと守ろうとしているんだ、と、一視聴者として思ったものです。
あいはらさんは、2015年に「よしもと黄金列伝!」というテレビ番組で、当時を振り返りこう語っていました。
「事件まではどこかでライバルや敵みたいな感覚だったが、事件後はお互い向き合うようになった」
出典:http://tvtopic.goo.ne.jp/kansai/program/ytv/33937/406375/
相方の事件をきっかけに、よりコンビとしての関係性が深まったのでしょうね。
復帰後は、上の動画にもあるように、自分の事件をしっかりとネタにしていました(^^
まとめ
コンビのどちらかが不祥事を起こすと、コンビとして続けていきたいか、芸人としてお笑いの世界に身を置き続けるか、ということに改めて向き合うことになります。
不祥事を起こした当事者にとって、光となるのは、先輩後輩などの芸人仲間の支え、ファンの応援、そして何より相方の「一緒にやっていこう」という気持ちではないでしょうか。
ノンスタイルの場合、相方の石田さんは事故後の会見で「お前の人生は俺の人生」と述べました。この想いは、井上さんにもしっかりと届いたことでしょう。
不祥事は、勿論起こさないことが一番です。ですが、悲しいかな人間なので、思わぬ過ちを犯してしまうこともあります。
冒頭にも述べましたが、きちんと償うべき罪は償い、反省すべきところは反省する。そして、その時にまだ芸人としてありたい、と願えば、きっと周りは応援してくれるはずです。そうやって、幾人もの芸人さんが、不祥事から立ち直ってきたのですから。
お笑いファンとしては、一人でも面白い芸人さんがいなくなっちゃうのは寂しい!!何かあったとしても、腐らず頑張って欲しい。そう願います。